• どの仕事ならなくならない?10年後も存在する在宅ワークの業種を解説
公開:2022/06/30  更新:2022/06/24

どの仕事ならなくならない?10年後も存在する在宅ワークの業種を解説

AIなどの進歩により、現在存在している仕事の多くが将来的になくなってしまうと言われています。安定した在宅ワークがしたいと考えるなら、今後も存在し続けるであろう業種を選ぶのも1つです。そこで本記事では、10年後も存在する可能性の高い在宅ワークについて、詳しい職種や今後の展望、将来性などを解説します。

IT・通信系の在宅ワーク

IT・通信系の在宅ワークは10年後も残り続ける可能性がかなり高いと考えられます。まずこの段落では、IT・通信系在宅ワークの具体的な職種や特徴、今後の動向及び将来性などを解説します。

未来へ続く

IT・通信系の主な在宅ワークの職種

まず挙げられるのはシステムエンジニア、いわゆるSEと呼ばれる職種です。ITシステムに関する専門的な作業を行う職種を総称した呼び方でもあります。SEの中でも担当する業務によって職種がさらに細分化しています。例えばプログラミングをメイン業務として行うプログラマー、ユーザーに見える部分のシステム構築に携わるフロントエンドエンジニア、ネットワーク関連の業務を担当するネットワークエンジニアなどさまざまです。これらシステムエンジニアの仕事は自宅に十分な作業環境が整っていれば在宅で問題なく行えます。

また、Webデザイナーも在宅ワークが可能な職種としてポピュラーです。Webデザインはサイトやキービジュアル、バナーなどWeb上に存在するさまざまなコンテンツをデザインする職種。なお、コンテンツのデザインだけでなく、Webサイト全体の構築とデザインを請け負う人もいます。そのほか、ITシステムに関するヘルプデスクなども在宅ワークできる職種です。電話・メール・チャットなどでシステムに関するユーザーの問い合わせに対応することが主な業務。これも自宅にパソコンなど機器的な環境が整っていれば可能です。

IT・通信系の在宅ワークの特徴

IT・通信系在宅ワークの大きな特徴は、個人での作業が業務のメインになるということです。もちろんシステムは1人だけで構築できるものではないので、同じく開発に携わるチーム内でのコミュニケーションなどは発生します。しかし、業務の主な部分はそれぞれの担当業務に沿って、システムの構築・運用・保守などを行うものです。Web電話やWeb会議など、ネットワークを介したコミュニケーションで業務上の連絡はほぼ事足りるため、在宅ワークが可能な業種となっています。なお、IT・通信系業種の在宅ワークはITに関する専門的な知識・スキルがないと対応できません。

IT・通信系在宅ワークの今後と将来性

IT・通信系の業種は今後も残り続けると言われている仕事の代表格です。したがって在宅ワークとしても10年後も残っていると考えられます。その理由として最も大きなものは、IT技術がこれから先、より幅広い分野で求められるということに他なりません。さまざまな業界において今やITは欠かせないものとなりました。例えばインターネット上に自社のコーポレートサイトを設置している企業が多数存在します。そしてネットを介し、大勢のユーザーに商品・サービスを売り込むマーケティングも行われています。また、商品・サービス本体がITを利用したものであったり、社内で行う業務をシステム化したり、いたるところにITは利用されています。

このような社会において、IT・通信系業種が担う役割はより重要になっています。システム自体は利用する人の手間や負担を軽減し、効率的に物事を進めるために使われるものです。ただし、そのシステムを開発したり管理したりするためには必ず人の手が必要なのです。拡大する市場にIT業界の供給が追い付いていない現状もあります。そのため、IT・通信系の在宅ワークはどちらかと言えば売り手市場の状況が今後も続くと考えられます。専門的な知識・スキルを身に付けなければならないこと、日々進歩するIT業界に置いて行かれぬよう常に自己研鑚が必要なこと、このような大変さはありますが、この業種の在宅ワークは消滅する可能性が極めて低いため、今後も安定して働ける仕事だと言えます。

医療・福祉系の在宅ワーク

医療・福祉系の在宅ワークも10年後残り続けると考えられるものの1つです。次に、医療・福祉系在宅ワークの職種や特徴、今後の動向、将来性などを見ていきましょう。

医療・福祉系の在宅ワークの職種

医療・福祉系の仕事も人の手によるところの多い分野です。システマチックになっている部分もありますが、人ならではの細やかな気配りが求められる部分も多くあります。在宅ワーク可能な職種としてまず挙げられるのはカウンセラーです。カウンセラーは依頼者の悩み事や相談などに対し、専門的な知識を持ってアドバイスする職業を言います。代表的なものには心理カウンセラーなどがあります。カウンセリングは直接対面するだけでなく、ネットワークを介してオンラインで行うことも可能です。このような形であれば自宅にいながら相談者の対応ができます。

また、医療相談員なども在宅ワークに見られる職種です。医療相談員は患者やその家族とやり取りをし、医療的なケアや入院・通院などの計画をコーディネートすることが主な業務です。なお、ソーシャルワーカーとも呼ばれています。病院に雇用されている場合、院内に常駐しているパターンが見られますがネットワークなどを利用すれば自宅にいながら業務を行うことも可能です。また、フリーのソーシャルワーカーとして自宅で開業している人もいます。

医療・福祉系の在宅ワークの特徴

この業種の在宅ワークの特徴は、人と接することがメインの業務である点です。元々医療・福祉は患者や対象者の物理的なケアが業務の中心です。例えば医療であれば患者の症状に対する治療やリハビリなど、介護であれば対象者の生活の介助などです。つまり、人と接しなければ成り立たない業種だと言えます。在宅ワークの場合、自宅で医療行為や介護を行うことは不可能ですが、メンタル的なケアは可能です。

医療・福祉系在宅ワークの今後と将来性

医療・福祉系在宅ワークが10年後も残り続ける理由はただ1つ、システムでは細やかな部分までフォローが難しい仕事だからです。これは在宅ワークだけでなく、医療・福祉業界全体に言えます。日本は現在少子高齢化が進み、今後さらに高齢者の割合が多くなると見込まれています。年代で言えば最も医療ケアを必要とする機会が増えるのは、老化やそれに伴う疾病などが発生しやすくなる高齢者です。つまり、これから医療・介護などのケアを必要とする人も増え続けるということです。そしてそのような高齢者を支える家族世代の負担も増すと考えられます。このような患者やその家族をきめ細やかにフォローすることは機械にはできません。

また、非正規雇用者や貧困者の増加など、さまざまな社会的要因により大きなストレスを抱える人も増えると考えられます。このような人たちの不安や悩みを受け止め、その心に寄り添ったりすることも機械には不可能です。カウンセラーも医療相談員も専門的な資格が必要な仕事ではありますが、今後も業界の需要は高まると考えられるため、将来性が見込めるでしょう。

コールセンター系の在宅ワーク

それでは最後に、コールセンター系在宅ワークについて、職種や特徴、今後の動向、将来性などを解説します。

コールセンター系の在宅ワークの職種

コールセンター系の在宅ワークの主な職種はオペレーターです。コールセンターにおけるオペレーターとは電話対応を行う人のこと。顧客からの問い合わせに回答したり、商品・サービスの注文を受け付けたり、クレーム対応を行ったり、業務の細かい内容によってはコールセンターごとに異なります。また、受電だけではなく商品・サービスの紹介など、営業活動として顧客に架電する場合もあります。オペレーターと言うとコールセンターに実際出勤して働くイメージがあるかもしれませんが、現在は自宅のパソコンなどを使用し在宅でオペレーター業務を行うことも可能になっています。

コールセンター系の在宅ワークの特徴

コールセンター系在宅ワークの大きな特徴は、特別なスキルや資格などがなくても働けることです。コールセンターのメイン業務は電話対応。すなわち、基本的な電話対応ができれば誰でもチャレンジできます。そのコールセンターによって対応の仕方やマニュアルなどは異なるので、業務に最低限必要な知識を身に付ける必要はありますが、特別習得が困難というものではないでしょう。

コールセンター系在宅ワークの今後と将来性

コールセンター業界は今後も消滅しないと考えられますが、その大きな理由は機械以上にきめ細かなサービスが求められる場面が多いからです。簡単な問い合わせなどは機械音声での対応にしているコールセンターも見受けられますが、顧客からの電話は必ずしも定型に当てはまる内容と限りません。そのような場合はやはり機械ではなく、生身の人間が細かく内容を確認し、適切な対応を取るしかないでしょう。コールセンター系在宅ワークは今後さらに需要が増加すると見込まれます。在宅オペレーターを雇用することで得られる主なメリットは経費削減。従来のように実際にコールセンターのスペースを用意し、そこにオペレーターを集めて運営するとさまざまなコストが発生します。コールセンターの場所代、オペレーターが使用するパソコン・デスク・イスなど備品代、オペレーターの勤務環境を整えるための光熱水費、さまざまな費用を費やさなければいけません。

しかし、オペレーターが在宅している状態で業務を行えば、実際のコールセンターは設置する必要がなく、大幅なコスト削減につながります。コールセンター業界は人手不足の傾向にあると言われており、今後もその状況は続くと考えられます。特別な資格などを要しない仕事ながら、専門的に電話業務に従事するという特殊性になじめず、離職する人も少なくないためです。つまり、見方を変えれば売り手市場の傾向にあり、就・転職をしやすい業界だとも言えるでしょう。コミュニケーションをとるのが得意な人、資格のいらない在宅ワークを探している人などに適した業種です。

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