• 在宅ワークをするうえで気を付けておきたいトラブル
公開:2022/07/10  更新:2022/07/01

在宅ワークをするうえで気を付けておきたいトラブル

自宅で働くことができる在宅ワークの求人なども増えてきていて、応募しようと検討している方もいるでしょう。自宅で働けることで取り組みやすさはありますが、それゆえにトラブルも多くなります。どの様なトラブルがあるかを知り、対策を検討してみましょう。

連絡がとりにくいことからのトラブル

トラブル

在宅ワークを主体とした求人の場合、そもそも出社の機会が少ないことがあります。もともと会社に出向いていてある程度状況がわかり、連携が取れている中で在宅ワークに移行するのであれば、仕事の仕方や人間関係などにおいて既に分かっていることも多く、スムーズに業務を進めることができるかもしれません。しかし、初めから在宅ワークになる場合には、出社していて顔を合わせていれば当たり前にわかることでも、一切わからないことも多いです。それでも問題ない仕事なら良いですが、トラブルが生じるようなら何かしら対策が必要になってくるでしょう。

多いトラブルとしては、スケジュールなど重要な事項の連絡漏れです。メールなどでやり取りをする場合、送ったほうはすでに伝え終わったつもりでも、受け取る方が見ていなかったり、何かしら問題が生じてしまったりすれば仕事が進まなかったり、迷惑をかけたりしてしまいます。場合によっては契約に大きな影響を与えることもあるでしょう。間違いなく仕事を進めていくことができるように、できるだけまめに確認をするように心がけたり、受け取った旨を確認するメールを返信するようにしたりと対策をとっていくことが必要です。お互いにルールを決めて返信するなど、トラブルを防ぐ仕組みを作るとよいでしょう。特にスケジュール的に余裕がない時には、行き違いも多くなり大きなトラブルにつながりやすいです。しっかり確認をして進めていきましょう。

出社して働く形でないからこそのトラブルとしては、仕事自体になじみにくくなることも挙げられます。同じ場所で働いていれば、ほかの人がどのように仕事をしているかが見えます。特に伝えられることがなくても見て学べることが多くあるでしょう。そうした積み重ねで仕事がうまくいくこともあります。また、チーム全体の仕事の忙しさなども身を置いていればわかるので、それに合わせた働き方ができることもあります。そういった面が在宅ワークでは生まれにくくなってしまいます。在宅で一人で仕事をしていることで、ほかの人の働き方が見えにくく、細かい部分や全体の動きが見えないまま仕事をすることになるのです。それが仕事上のトラブルの原因となる場合があります。個人的に学ぶ努力をすることはもちろん、職場全体での研修システムの検討なども必要になってきます。

また、出社していれば一緒に働いている人の人となりがわかったり、また雑談などを通して親しくなったりして、それが仕事にプラスになることもあります。相談がしやすくなったり、会話をすることで気分転換をすることもできるでしょう。しかし、在宅ワークの場合にはそれが難しいため、孤立してしまったり、連携がうまく取れなかったりすることでのトラブルも出てきます。仕事自体が進みにくくなることはもちろんですが、孤立化することで精神的な負担が増え、仕事が続けられなくなることもあるのです。一人でする仕事であっても相談できたり、何気ない交流ができたりするような仕組みがあるとトラブルを防ぎやすくなります。特にもともとの人間関係がない場合には、自分で仲間を作ったり交流したりすることは困難です。出社する機会がある場合より注意して、人間関係を作る機会を設けるようにしたいものです。

在宅だからこその環境面での危険性

自宅で働くことができるのは、気を遣わなくてよいことや移動にかかる負担を軽減できるなど良いこともたくさんあります。しかし、トラブルにつながってしまうこともあるのです。働く場所が住む場所と同じになること、会社から離れた場所で働くことは思った以上に大きなリスクをはらんでいます。働く場所の環境における問題からどのようなトラブルが起きるのかを見ていきましょう。

まずは思わぬ事故が起こることです。一人で住んでいる方はそれほど気にすることはないかもしれませんが、家族で住んでいる家で働く場合には、ほかの家族が仕事の邪魔をしてしまうことがあります。単純に邪魔をされて仕事ができなくなるだけなら後で取り返すこともできるかもしれませんが、大切な仕事の道具や書類などを破損、紛失してしまうこともあり得ます。特にお子さんがいるご家庭では悪気がなくてもお子さんが何かをしてしまうことが多く、取り返しのつかない失敗につながることがあります。また、ペットを飼っている方はペットが何かをして同じようにトラブルが起きてしまうことがあるのです。仕事は鍵がかかる部屋で、子供やペットには立ち入らせないなど配慮をする必要がありますが、実際には住宅事情などから難しいこともあります。

また、インターネットを利用して行う仕事が多いので、通信環境にも左右されやすいことがトラブルにつながることもあります。自宅の通信環境がきちんと整っていればよいですが、そうでない場合にはうまくデータのやり取りができなかったり、大切な連絡を逃したりしがちで、それが仕事のトラブルにつながってしまうこともあるのです。地域などによってはそもそも通信に限界が出てくることもあるので、自分だけで対策ができないこともあります。テレビ電話の形でつながっているときに、急に通信が切れてしまいやり取りができなくなったり、ほかの人に迷惑をかけたりすることもあるので、事前に通信の状況や必要とされるものについてできるだけ整えておけるようにしたいものです。うまく通信ができないときの代替手段などについても考えておくと、急にやり取りができなくなったときも安心です。

似たようなことではありますが、セキュリティの面でも多くのトラブルが生まれてきます。パソコンやスマートフォンを使って仕事の連絡などをすすめていくことは多いですが、きちんとしたセキュリティ対策がなければ、機密情報などが外に漏れてしまうこともあります。会社であれば会社の中でのセキュリティシステムが導入されていたり、きちんと管理しやすかったりしますが、在宅ワークの場合には個人が環境を用意することになるので、その状況は様々です。特に顧客の個人情報など絶対に漏れてはいけない情報などを扱う場合には、セキュリティ面についても会社ときちんと相談し、必要なものを取り入れるようにしていくべきです。特に重要でないと思うものでも漏洩すると大変なこともあるので、プリントした資料の取り扱いや処分の仕方なども会社の指示に従うようにしましょう。

在宅で働くことを甘く見ないように

在宅で働くことは一見働く人の負担を減らす部分もありますが、思わぬ負担を抱えることにもつながる場合があります。小さなトラブルかもしれませんが、それがもとで仕事がうまく進まなくなったり、仕事自体をあきらめたりしなくてはならない場合もあるのです。在宅で働けるからといって求人に飛びつくのではなく、在宅で働く覚悟ができているか、働くことが可能な状況になっているかを振り返ってみることも大切です。きちんと整っていない状態で見切り発車してしまうと、迷惑をかけるだけではなく自分自身も疲弊してしまうことになるので十分注意しましょう。

在宅で働いていて特に問題になりやすいのは、自分で働き方を調整できる点です。一見よい点のように見えますが、自分で決めることでそれだけ責任が重くなってきます。会社であれば出勤と退勤の時間がはっきりしますので、働いた時間で成果を考えることもできます。在宅の場合はそうでなく、できた成果で判断されることになるので、成果をクリアできなければいくら働いていても認められないことが多いです。自由に決められるからこそ責任がその分重くなってくることを認識し、仕事量を選べるのなら無理なくこなせる程度にとどめておくことも必要です。無理な状態の仕事量を受けることで、自分だけではなく会社全体にも迷惑をかけることにつながるので、十分意識しておきましょう。

また、仕事と生活をきちんと分けられるかどうかもカギとなってきます。特にお子さんが小さかったり、介護が必要な家族がいたりする場合には在宅の仕事はありがたいものです。しかし、子供の病気であったり面倒を見ることであったり、介護に思わぬ時間や体力をとられたりすれば仕事に向き合う時間は少なくなってしまいます。仕事をしているつもりでも、意識が子供や介護を必要とする人に向いていると、十分仕事に集中できず、納期に間に合わないことなども起こってきます。日々の生活で必要なことをこなす時間なども、そちらに意識がとられていると仕事に向き合うことができません。どれも並行してやるのではなく、仕事に集中できる時間を作ることがポイントとなります。どうしても無理なとき以外は、ほかの家族に依頼して仕事に集中したり、シッターやヘルパーなどを利用して集中できる時間を設けたりすることも大切でしょう。あくまでも仕事ですから、在宅であっても集中して向き合えるように環境づくりをしていくことが必要です。

孤立しがちな点にも十分注意が必要です。会社で働くなら会社の人との関わりができますし、お子さんがいれば保育園に預けることができる場合もあるでしょう。しかし、会社に出社しないことで会社の人との関わりはなく、また在宅で働いている場合には優先順位の関係から、会社に通っている場合と比べて保育園などに預けにくいため、子供を抱えながら働かないといけないケースも増えてきます。そうなると大変なことを一人で抱え込んで仕事も生活もしていかなければならず、疲れ切ってしまい仕事も生活もトラブルが起きることがあります。会社の人はもちろんですが、家族や親せき、友人など頼れる人をできるだけ多く作っておくことも在宅ワークをうまく進めていくためには欠かせないポイントとなってくるのです。

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