フリーランスで働く人が企業側から信頼されるためにできること5つ
「フリーランス」という働き方に興味を持っている方は多いのではないでしょうか。フリーランスであれば子育ての合間を縫って自宅で仕事ができたり、人間関係のストレスが無い、または在宅ワークであれば満員電車に乗らずに済むため、通勤時間が削減できて自由な時間が増えるなど、「フリーランスはメリットが多そう」だと魅力を感じている人が多いかもしれません。一方で、フリーランスで働きたいものの「フリーランスってずっと仕事があるとは限らないのでは?」など、将来性に不安を感じているという人もいるでしょう。
当然ながらフリーランスであれば、仕事が自動的に与えられるということはありませんので、自分で「仕事=案件」を得る努力をしなければなりません。フリーランスとして働き始める場合、元々実績のある人や豊富な人脈を持っている人であれば紹介などで仕事を得ることができますが、そうでない人はクラウドソーシングサイトなどを通じて自分で仕事を探して応募し、案件を獲得していくケースが多いです。最初は地道に、一つずつ案件を獲得していくことになるでしょう。フリーランスであっても長期的に安定して案件を獲得したいのであれば、案件を募集している企業側と信頼関係を築いていくことが何よりも大切です。募集企業から信頼されるようになれば、企業側から指名されるようになったり、報酬が上がることも期待でき、さらには継続的に案件を依頼されるようになるかもしれません。それでは、企業側と信頼関係を築くにはどんな点に注意したら良いのでしょうか。ここでは、私が考えるフリーランスで働く人にとって重要な「募集企業との信頼関係を構築するためのポイント」について、5つご紹介していきます。
#クラウドソーシングサイト内のレベルを上げる努力をする
多くのクラウドソーシングサイトでは、それぞれのフリーランスの人が手掛けた案件に応じて独自のレベルやランクなどを設けています。こうしたレベルやランクなどは、募集企業が案件を依頼する際のフリーランス側の実力を知るための目安となります。「このレベルであれば、求めているクオリティーで完成させることができるだろう」など、一つの判断基準となりますので、フリーランスで働く側は日々の案件をこなしていく中で着実にレベルアップしていけるよう努力が必要です。高いレベルを獲得しているフリーランスの人は、「この案件を任せても大丈夫だな」と企業側から信頼されやすいでしょう。レベルを上げていくためには、案件の依頼内容が記載されている「指示書」等を熟読して厳守するなど、基本的なルールを守ることが大切となります。
#ビジネスマナーを守る
「報連相」という基本のビジネスマナーがありますが、フリーランスであってもこの基本のマナーを守ることは重要です。企業からの連絡にはなるべく早く返信する、判断に迷うことなどがあれば自分一人で解決してしまわずにまずは企業に相談するなどを徹底しましょう。また、「案件の納期を厳守する」というのも大切です。万が一「納期に間に合わないかもしれない」という場合には、そうと分かった時点ですぐに企業側に報告をしましょう。何の相談もなしに納期に遅れてしまうと企業に迷惑をかけることになり、当然ながらフリーランスへの信頼は失墜してしまうかもしれません。「申し訳ございませんが、〇〇といった理由があり、納期に間に合わないかもしれません」などと理由を添えて連絡するのが良いでしょう。早い段階であれば企業側も対応を考え直すことができ、スケジュールの調整を検討してもらえる可能性があります。
#計画的に仕事をするクセをつける
納期を守って仕事をこなすためにも、スケジュール管理を徹底することが大切です。フリーランスで働く場合、案件の獲得ができなくて仕事が途切れてしまう時期もあるかもしれません。案件を獲得できなければ収入もゼロで、無収入の時期が続くと焦ってしまいますよね。特にフリーランスになりたての頃は、収入への不安から案件を詰め込み過ぎてしまう人もいるようです。たくさん案件をこなせばその分収入も増えますが、仕事を抱えすぎると一つ一つの仕事の質が落ちてしまったり、納期に間に合わなくなってしまうリスクもあります。現時点での自分のキャパシティーを知り、確保する案件は自分の身の丈に合った適切な量となるように心がけましょう。前述した通り、自分が仕上げた案件に対して良い評価をもらい、着実にレベルアップしていくことが企業からの信頼獲得のために大切なことです。納期に間に合わなかったり、雑な仕事を続けてしまうと企業からの評価が悪くなってしまうことも考えられます。一つ一つの案件のクオリティーを高めるためにも、複数のタスクを同時進行する場合には特に計画的に仕事を進められるよう、きちんとスケジュール管理をすることが重要です。計画を立てたら定期的に進捗を確認するようにすれば、納期遅れを防ぐことにも繋がります。
#技術を高める努力をする
フリーランスの人は、自分が手掛けた案件の完成度がダイレクトに自身の評価に反映されますので、技術を高める努力を継続することが大切です。お金や時間に余裕があれば、積極的にセミナーや研修で自己研鑽を重ねていくというのがおすすめです。これまでに参加した勉強会などについて、自身の紹介ページに記載しておくのも良いでしょう。また、関連資格を取得しておくというのも一つの方法です。資格は「〇〇に関する知識や技術がある」という分かりやすい目安となります。資格を取得するまでにはお金も時間もかかることが多いですので、技術向上のためにそこまで努力できる人間であることを示すことにも繋がります。仕事のために努力を怠らない人は、企業から信頼されやすいと言えます。
#企業側のニーズを知る
業務を委託する募集企業側はどんな人を「指名して案件を依頼したい」、「継続的に案件を発注する契約をしたい」と考えるのでしょうか。一度きりの仕事で終わってしまうのではなく、長期的に案件を依頼される関係になりたいという場合、企業側の目線を意識することも大切です。企業によって「指示通りにきちんと仕事をしてほしい」というケースや、「積極的に意見を出して、その人ならではの仕事をしてほしい」というケースなど様々です。後者の場合であれば積極的に提案をし、仕事の完成度を高められるようにすると良いです。改善できる点や気づいたことなどあれば都度メモをしておき、ミーティングなどで代替案やアイディアを発言していきましょう。また、意見交換というのは相手の考え方を知り、信頼関係を深めるきっかけとなる場合が多いです。企業側のニーズを知り、求められているような働き方ができれば、「この人とは仕事がしやすい」「もっと一緒に仕事をしていきたい」などと思われ、継続的に案件を依頼されることが期待できます。
信頼できる企業を見極めるには?
フリーランス側が案件を得る場合、できる限り信頼できる企業を選びたいですよね。せっかく案件を一生懸命にこなすのであれば、相応の評価や報酬を受け取りたいものです。そして、将来性のある企業と長期的に仕事をしていくことができれば尚良いでしょう。しかしながら「案件を納品したにも関わらず報酬が支払われなかった」など、企業とのトラブルを経験したことがある人は少なくありません。ここでは、在宅で案件を探すフリーランスが信頼できる企業を見極めるポイントについてご紹介します。
#報酬や業務内容についての契約内容が明確にされているかを事前に確認する
フリーランスと企業との間のトラブルとして、「後になって業務内容が追加されて作業量が増えた」「案件の範囲が曖昧だったため揉めた」といったものがあるようです。それらを避けるために、案件の内容について契約書や指示書できちんと明確にされているかどうかを確認した上で、案件を引き受けるようにしましょう。報酬についても「納品後に一方的に引き下げの要求をされた」などのケースもあるようですので、案件を受ける前に金額を決めておくことが大切です。
#口コミを参考にする
クラウドソーシングサイトによっては、フリーランス側が数値で企業を評価したり、テキストでレビューを書き込める機能がある場合もあります。案件を受注する前には、企業の評価を確認しておくというのも一つの方法です。そのほか、インターネット上にはフリーランスに仕事を依頼している企業の口コミを集めた掲示板型の情報サイトもあります。口コミを全て鵜呑みにしてしまうのも危険ですが、あまりにトラブルが多い企業は避けた方が無難と言えるでしょう。
#企業研究をする、特に経営状況についてチェックする
経営状況が悪化している企業の場合、報酬の踏み倒しなどのリスクもあります。開示されている財務状況などがあれば目を通してみましょう。また、募集している企業について多角的に調べてみるのもおすすめです。例えば、企業の直近のニュースなどを検索してみて、きちんと法令を遵守して運営している企業であることが確認できれば、安心して案件の受注ができます。また、成長著しい企業であれば、今後多くの案件を発注することも考えられます。将来性のある企業かどうかを自分なりに研究してみるのも良いでしょう。
#フリーランスエージェントを利用する
「企業とのトラブルが続いて、信頼できる企業を見極める自信がなくなってしまった」「フリーランスで働きたいけれど、個人で企業にコンタクトを取るのは不安」などの場合は、フリーランスに仕事を紹介してくれるエージェントを利用するのも良いでしょう。エージェントによっては案件が豊富にあり、継続して長期的に案件を得られる可能性があります。営業やプレゼンが苦手という人にとっては案件を獲得する手間が省け、自分の業務に集中できるというメリットもあります。エージェントは案件の紹介だけでなく、契約の代行を行ってくれる会社もありますので、「報酬が支払われない」「案件の内容が曖昧」といったリスクも回避できます。しかしながら、全てのフリーランスの仕事でエージェントが利用できるわけではありません。エージェントが利用できるフリーランスの職種はシステムエンジニア系のものが多く、職種に偏りがあります。自身の仕事がエージェントを利用できる職種であれば、エージェント利用を検討してみるのも良いでしょう。
エージェントを利用する場合には、エージェントの担当者に自分のスキルや強み、そして希望している業務内容や報酬について臆せずに伝えておくことが大切です。特に報酬については、恥ずかしがって曖昧にしてしまうと低単価の案件ばかりが紹介されてしまうリスクがあります。まずは、エージェント担当者としっかりコミュニケーションを取りましょう。エージェントを通じて案件を得る場合には、エージェント担当者と信頼関係を築くことが大切です。