おすすめの内職1.文字起こし
文字起こしはクライアントが用意したインタビューやセミナーの音声データを聞きながら、その内容を手作業でデキストデータにしていく仕事です。比較的古くからある内職なので、見聞きしたことのある人も少なくないでしょう。文字起こしには大きく分けて「素起こし」「ケバ取り」「整文」の3種類があります。素起こしは音声データで流れている内容を一言一句そのままテキスト化するタイプです。喋り言葉では間を繋ぐために「あー」「えーと」といった声を発することがありますが、素起こしではこうした「それ自体に意味を持たない言葉」もピックアップします。裁判やカウンセリングの音声記録では正確性や現場の雰囲気が重要視されるため、素起こしを求められるケースが多いです。
逆にケバ取りでは「あー」「えーと」など意味を持たない言葉や、言い間違い箇所などを省いて音声を読みやすい文章として書き起こします。音声データの内容・ニュアンスをテキストとして残すことに重きを置いており、インタビューや会議の議事録などで多用されるスタイルです。整文は音声データの話し言葉を「書き言葉」に直してテキストに書き起こします。特別な指定がない限り、文体の語尾は「です・ます調」に統一するのが一般的です。日本語として誤った文法の修正やケバ取りも併せて行うため、文字起こしの中では最も頭脳労働の多いスタイルと言えるでしょう。日本語としての読みやすさ・文法の正しさが重視されるため、Web上で公開される資料や会報を作る際に用いられることが多いです。
やり方によって難易度の差こそあれど、基本的に文字起こしの作業はシンプルです。特別なスキルや資格なども必要ないため、比較的ビギナーでも取っ付きやすい部類の内職と言えるでしょう。一方、音声を聞きながら作業する関係上どうしても時間がかかりがちという点には注意が必要です。一般的には文字起こしに慣れている人でも、1時間の音声を書き起こすのに5~6時間かかるとされています。作業単価は音声1分あたり200~300円が相場です。
おすすめの内職2.Webライティング
Web上で公開されているコラムや解説文などを執筆するのがWebライティングと呼ばれる内職です。執筆する記事のジャンル・内容・ターゲット読者層は様々であり、クライアントからの要望に応じて柔軟に書き分けるスキルが求められます。また、必要に応じて情報収集や調査を行って正確性の高い情報を記載することも大切です。インターネットやデバイスの普及によって、人々がWeb上で何かを調べることは当たり前のことになりました。そのためWebライティングの需要は高い水準で推移しており、クラウンドソーシングをはじめWebメディア運営会社や求人サイトなど様々なルートで仕事を見つけることができます。
Webライティングは比較的ライターのスキルが収入に反映されやすく、努力次第では本業にすることも可能です。報酬は文字単価で計算されるのが基本であり、標準的な案件であれば1文字あたり0.5円前後が相場となるでしょう。高単価案件だと1文字あたり1円前後となるものも多いです。ある程度専門的な知識が求められる案件ほど単価が高くなる傾向があります。単価の設定基準はクライアントによって異なるため、文字単価に見合った依頼内容であるかどうかを見極めることが重要です。単価の低い案件ばかりこなしていると収入やスキルが伸び悩んでしまうでしょう。
おすすめの内職3.動画編集
動画編集のノウハウが身に付いていれば、それをそのまま内職に生かすこともできます。Youtubeをはじめとする動画投稿サイトや配信サービス、SNSなど昨今では多くのプラットフォーム上で動画広告が目に付くようになりました。広告主側では製作者の数を確保するために、フリーランスの動画編集者に依頼することも珍しくないのです。動画素材自体はクライアントから提供されるのが一般的であり、その素材を編集してコンパクトかつ魅力的に仕上げるのが動画編集者としての仕事となります。「動画の分割・トリミング」「テロップ入れ」「BGM・効果音挿入」「エフェクト演出」などが基本的なスキルセットです。
動画編集は単価の高さが魅力であり、比較的安いものでも1本5000円程度が相場です。尺の長いものや高度な演出力が求められる案件では数万円の報酬が得られるケースもあります。クリエイティブな仕事をしたい人にとっては大きなやりがいが感じられる点も魅力です。一方、動画編集はある程度スペックの高いPC・編集ソフト・最低限のスキルセットが求められるため、未経験から始めるにはややハードルが高いので留意しておきましょう。広告・PR動画はクライアント企業にとって売上を左右するコンテンツなので、動画編集を依頼する際は実績やポートフォリオの提示を求めることも多いです。
おすすめの内職4.ネットショップ運営
日用品・アクセサリー・食品まで多種多様なアイテムがネット上で購入できる現代社会ですが、こうしたネットショップの運営も内職として成立しているので選択肢に入れてみましょう。ネットショップ運営は運営元のクライアントから業務を依頼される他、自分が事業主となって開設するというパターンもあります。具体的な作業は商品の説明や価格などのデータ入力、商品ページで表示される画像登録などです。場合によっては自宅で商品を保管し、発送まで行うこともあります。内職として本格的に着手する前に作業の感覚を掴みたい場合は、自宅の不用品をオークションサイトやフリマアプリで売却してみましょう。
ネットショップ運営の内職は最低限スマホ1つあれば事足りるため、初期投資が少なく済むという点が大きなメリットです。作業の時間・場所を選ばないため、本業やプライベートのスキマ時間を有効活用したい人におすすめの内職と言えます。報酬体系は業務内容によって異なる場合が多く、商品登録のみであれば1つあたり20~40円程度です。本格的に稼ぎたい場合は画像処理やSEO対策など、専門的なスキルを身に付ける必要があるでしょう。自分でショップを開設して仕入れから販売まで行えば売上分の利益が手元に入るため、商材や運営スキルによっては効率的に稼ぐことも可能です。
おすすめの内職5.電話・メール対応
コールセンターや電話代行サービスが請け負っているような業務を、内職として行うこともできます。いわゆるテレオペ・テレアポといった事業を展開している企業の中には、人材確保の観点から在宅業務可とするところも増えているのです。このタイプの内職は顧客からの問い合わせや注文に対応するインバウンド業務と、アンケートや営業といった目的で架電するアウトバウンド業務の2種類に大別されます。自分が得意な分野の業務を行うためには、予め求人情報によく目を通しておくようにしましょう。
電話・メール対応の内職はクライアント側でマニュアルが用意されているケースが多く、未経験でも安心して仕事に臨めます。1000~2000円程度の時給制で契約するのが一般的であり、アウトバウンド系の業務では成績に応じてインセンティブが設けられていることも珍しくありません。内職の中では稼ぎやすい仕事なので、高収入を狙いたい人におすすめです。ただし、マニュアルが用意されているだけで従業員サポートがイマイチだったり、ヘッドセットの購入やシステムの準備が必要だったりなどクライアントによって待遇が異なる点には十分注意してください。
内職詐欺でよくある手口とは
近年は副業が推奨される傾向にあり、ダブルワークとして内職に励む人も増えています。ニーズが増える分野には詐欺も増えることが多いので、ここでは被害に遭わないためによくある内職詐欺の手口を把握しておきましょう。
#高額な初期費用の請求
内職は仕事内容によって初期費用が必要な場合がありますが、「高いな」と感じたら一度思い留まってください。内職詐欺では最初にターゲットからお金を搾り取って、その後は音信不通になるというパターンが多いです。名目としては契約料・登録料・研修費・教材費など、直接先方へ振込むようなものが挙げられます。一見すると不審には感じないかもしれませんが、働き手を欲して募集をかけているクライアントが利用者に経済的負担を強いるのは基本的に得策ではありません。
#成果物に対する報酬未払い
成果物を納品するタイプの内職では、最初から報酬を支払う気がないという詐欺の手口もあります。本稿で紹介したもので言えば、動画編集やWebライティングが要注意です。成果物を受け取った際に品質を問題として報酬を支払わないものの、実際はその成果物を使用しているというパターンが多いと言えます。報酬の一部が前払い、あるいは仮払いといったシステムを採用しているところならいくらか安心でしょう。
#ノルマ未達成時の買い取り要求
ネットショップ運営のような物品販売系の内職では、ノルマが設けられているケースがあります。それ自体は違法なことではありませんが、内職詐欺では売れ残った在庫を労働者に買い取らせるというパターンもあるので注意しておきましょう。単純に販売ノルマを増やすだけではすぐに怪しまれるため、最初から売れる見込みの低い不人気商品を押し付けるというのが常套句です。
#マルチ商法
物販や情報商材系の内職では、ショップ運営を隠れ蓑にしたマルチ商法にも注意しておきたいところです。最初のうちは単にネットショップの運営を手伝うような業務内容でも、収入アップのために他の利用者を勧誘するよう指示されるというケースがあります。このパターンでは自分も何らかの商品をモニターという名目で購入させられる可能性も高いです。
内職詐欺を見破るためのチェックポイント
内職詐欺から身を守るためには、仕事選びの段階から入念にチェックしておくことが大切です。内職詐欺を見極めるポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
#報酬が良過ぎる
仕事内容に対して支払われる報酬が高額な場合は、内職詐欺の可能性を疑うようにしてください。もちろんすべてがそうとは限りませんが、「もっとお金を稼ぎたい」という内職希望者の心理につけこむには手っ取り早い手段です。「誰でも」「すぐに」「簡単に」といった言葉を多用して高額な報酬をチラつかせている場合は応募しないようにしましょう。
#運営元の実態がよく分からない
気になる求人があったら、まず運営元の情報をチェックするクセを付けておくのがおすすめです。代表者名・事業内容・所在地・連絡先といった企業情報が明記されているのは最低条件ですが、それだけでは安心と言えません。詐欺グループが巧みに捏造した情報という可能性もあるので、一度インターネットで検索にかけて他にも情報が引っかかるかチェックしてみましょう。その際は記載されていた内容と検索結果の内容が一致するかどうかも重要なポイントです。
#業務内容が曖昧
クライアントからすれば、内職は顔の見えない相手に仕事を依頼するという一定のリスクがあります。したがって、まっとうなクライアントであれば仕事内容について詳しく説明するのが一般的です。詐欺目的の場合は仕事内容を濁して求職者の興味を惹きつけ、とりあえず応募させてしまうという手段がよく見受けられます。業務内容についての質問に明確な返答が得られない場合は、詐欺に遭ったり犯罪に加担させられるリスクが高いので応募を見送りましょう。
#初期費用の支払いを要求してくる
先に述べたように、健全なクライアントであれば内職を依頼する際に初期費用を請求するというのは考えにくいです。求職者から初期費用を搾取しようとしている求人は、内職詐欺の可能性が高いと言えるでしょう。利用登録した後の説明で初期費用負担を明らかにしてくる場合は特に悪質です。「仕事の報酬ですぐに取り返せる」「倍になって返ってくる」といった甘言にも注意してください。