在宅ワークの源泉徴収とは?
在宅ワークで受け取る報酬の明細には、源泉徴収税額が記載されていることがありますよね。
源泉徴収税とは、クライアントが在宅ワーカーの代わりに国に前払いで納めている所得税のことで、たいてい10%程度が差し引かれています。
業務の種類やクライアントによっては源泉徴収されないこともありますが、源泉徴収されている場合には、自分が支払い済みの所得税だという意識を持っておきましょう。
在宅ワーカーなら多くの人が通る道!確定申告とは?
次に、在宅ワーカーなら知っておいた方が良い確定申告の基本について簡単に解説します。
例年2月半ば~3月半ば頃になると、確定申告があるとの知らせを見たことがある人もいることでしょう。
確定申告とは、前の年の収入や支払った保険料、ふるさと納税の金額などを税務署を通じて国に申告することです。(※会社からの給与しか受け取っていない人であれば、基本的に確定申告は不要です。)
この申告で稼いだ金額に対する所得税が決定され、新年度の住民税が決まる仕組みになっています。
なお業務委託された在宅ワークをするのであれば、以下の場合に確定申告が必要です。
・在宅ワークが副業 … 一年間に20万円以上の所得がある
・在宅ワークが本業 … 一年間に38万円以上の所得がある
※所得とは、収入から事業に要した経費などを差し引いた金額のことです。
在宅ワーク収入が少ない場合には雑所得として申告する人もいますが、通常は事業所得として申告します。
少し意外に思う人もいるかもしれませんが、個人で受注する在宅ワークも立派な事業であり、個人事業主として確定申告することになるのです。
確定申告と源泉徴収税の関係
最後に、確定申告と源泉徴収税の関係を解説します。
すでに自分で確定申告をしたことがある人ならご存知だと思いますが、確定申告では収入とともに源泉徴収税額を申告すると、払いすぎた所得税が返ってくることがあります。
上で記載した通り、源泉徴収税額は報酬の10%程度であることが多いものの、日本の所得税率は5%~の累進課税制のため、実際には10%もの所得税を支払う必要のない人も多く存在します。
例えば在宅ワークで得た報酬がそこまで多くない場合には、確定申告書を作成すると「実は自分の適用税率は5%だけだった!」とわかるケースもあり、支払い済みの源泉徴収税額から本来支払う税額を差し引いてお金が返ってくることもあります。
なお、源泉徴収税額を証明する書類として、基本的には支払調書が有効とされています。
源泉徴収された報酬がある場合には、一年の業務の終わりにクライアントに支払調書の作成をお願いすると良いでしょう。
おわりに
以上、在宅ワーカーが最低限知っておきたい源泉徴収税や確定申告のことについて解説してきました。
在宅ワークで報酬を多く稼ぐことも良いですが、税金についてある程度理解して節税することも重要です。
もし知識にまだ自信がない場合には、最寄りの税務署に相談すれば丁寧に教えてもらえますので、確定申告に備え問い合わせて情報収集してみると良いかもしれません。
執筆者:ヒイラギ
民間企業で顧客サポートやマーケティングを行う傍ら、ライター業も行う。2015年からリモートワークを行い、在宅ワーク事情に精通。