特産品・歴史など・著名人・方言などその地域の特徴など
神奈川では、江戸時代の鎖国体制中に起きた和親条約を境に、開港場の一つとなった横浜に、いち早く西洋文化が流入しました。そのため、日本で先駆けて、異国情緒を伴う経済圏が形成されてきたエリアです。昭和初期は、横須賀港をはじめ軍事的に極めて重要な拠点として整備され、終戦後は連合国軍の重要占領地域となり、率先して街の復興や民主化政策が実行されました。川崎の沿岸部には埋め立てによる大規模な工業地帯が形成されるなど、戦後の急速な日本の高度経済成長を支えました。現在では、首都の東京に次ぎ、全国で2位の人口数を記録しています。
神奈川の県庁所在地である横浜は、長く港町として栄えてきた影響が強く、シューマイや中華菓子といった国際色のある特産品がお馴染みです。また、川崎では、川崎大師の名物であるくず餅が、長く地元民や観光客の間で親しまれています。さらに、神奈川西部の小田原では、200年程の歴史がある小田原かまぼこが美味として評判です。
著名人としては、第87～89代の内閣総理大臣、横須賀出身の小泉純一郎、美術界で異彩を発揮した岡倉天心、大御所俳優として知られる加山雄三など多数を排出しています。神奈川は首都の東京に隣接しており、一見標準語の印象が強いかもしれませんが、神奈川独自の方言は一定数現代にも引き継がれています。例えば、語尾に「だべ」や「じゃん」を付ける言い回しが特に有名です。「じゃん」はエリアに限らず使われるケースもありますが、そのルーツは神奈川の方言にあります。
2021直近の有効求人倍率、最低賃金、経済動向
神奈川の直近の有効求人倍率は0.82倍で、緩やかに持ち直しの兆しが見られるとはいえ、いまだにやや厳しい状況です。神奈川の最低賃金は、時間額1012円でしたが、2021年8月の最低賃金に関する答申を受け、2021年10月1日より1040円に改正することが決定しました。神奈川の最低賃金は、ここ10年で200円ほど最低水準が引き上げられた推移となっています。神奈川全般の経済動向としては、コロナ禍の影響によるダメージは色濃くあるものの、各種政策の効果が下支えとなり、緩やかな持ち直しが続くと期待されています。有効求人倍率はここ数カ月下げ止まりの動きがある一方、雇用保険受給者数は前年を上回っていることから、総合的な雇用情勢は弱い動きが続いている状況です。
県独自の在宅ワークの助成金や住宅助成金など有益な情報
神奈川県は、従業員を2名以上雇用する中小企業者に対して、テレワーク導入促進事業費補助金という政策を展開しています。パソコンなどのハードウェアから、リモートワークに対応するソフトウェアの導入費用、さらには、テレワーク導入に係るコンサルティング費用までもが支給対象です。補助率は、対象経費の4分の3以内に設定されており、予算額に限りがあることからなるべく早めに申請を済ませるのが得策です。このように、神奈川県はテレワークを低コストで整備できる支援サポートを充実させることで、在宅ワーク求人をより推進する環境づくりに継続的に取り組んでいます。
また、神奈川県横浜市では、住居を喪失している人もしくは喪失するおそれのある人を対象に家賃相当分の給付金を支給して、就労支援等のサポートも併せて行う住居確保給付金の支給を実施しています。各種審査を経たのち、申請者側ではなく不動産仲介業者に対して行政が直接家賃を振り込む形式を採用しています。
県のスローガンや子育て、就業、税金面の優遇などそこに住む為の有益な情報や独自の記事
神奈川県は、子育ての面では、「子どもを産むなら神奈川」「子どもを育てるなら神奈川」というスローガンを掲げ、地域全体で育児を支援できる環境づくりを推進しています。「かながわ子育て応援パスポート」はその代表で、子供のいる家庭などから申請を受けて発行した登録証を、各協力施設へ掲示することで割引や景品提供を受けられる優待サービスです。協力施設自体は神奈川県が指定するわけではなく、参加を希望する施設側が自発的に応募するという仕組みです。
就業面では、ハローワークにて各求職者の希望に応じたきめ細かな相談や職業紹介を受け付けているほか、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構神奈川支部では、各種助成金の受付や啓発、手続きサポートなども対応しています。また、税金面では、県が条例で指定する団体へ寄付を行った場合は、個人県民税より寄附金税額控除を認める優遇措置が適用されます。
人口・面積・世帯数
神奈川県は2021年8月1日時点で、人口約924万人、426万の世帯数を数えています。県の面積は全国では43位となる約2416平方キロメートルです。広さの面では比較的下位に位置していますが、その分、実に密度の濃い特色が詰まった県であると捉えることができます。
